恋人がほしくて挑戦
ふと気づけば私も30歳目前。通り過ぎてしまえばそれが何だ、と言う人もいるかもしれないけど、女の市場価値は20代と30代とでは、雲泥の差がある・・・。そんな耳の痛い事実を、婚活をしている会社の同僚から耳にタコができるほど聞かされていた。
しかし結婚にはあまり積極的でなかった当時の私は、結婚のために高いお金を払ったりする事も、結婚という目標に向かって誰かと出会おうとしたりする事には腰が引けていた。結婚、というものをする為に、誰かを何らかの物差しで測ったり、もっと浅ましく言えば値踏みしたり、もちろんこちらも値踏みされたり。また、オンナとしての自信のない私が、そのあからさまな女同士の戦場に飛び込んで行く勇気など皆無だった。
でも、毎日毎日仕事ばかりで、そろそろカレシという存在には飢えつつあった頃。コンパは苦手だし、婚活する気にはあんまりなれないし。そもそも仕事が終わるとクタクタで、なかなかそういう場所に赴くことさえ気が進まなかった。
状況は宙ぶらりんのまま、仕事帰りの電車でお決まりの、ニュースチェックをYahoo!ニュースでしていると、ふと目に入ったのがyahooパートナーのバーナーだった。出会い系サイト、というと散々ニュースで取り沙汰された恐ろしいニュースばかりが思い付くが、yahooなら、出どころのしっかりしたサイトかもしれない、と、登録はせずにまずはサイト内をチェック。それから更にネットでの評判もチェックしてみるとなかなか良さそう。マトモそうなサイトらしい、ということが分かった。口コミを調べた時に、会費がある方が安全性が高いような事も書いてあったが、yahooパートナーの料金は非常にお手ごろだった。
そんな風に、初めはまんまと広告に乗せられた感じで、試しに1ヶ月だけでもやってみるか、と、私はyahooパートナーに登録した。
yahooパートナーを利用してみて
始めてみて、サイト内で出会った5人位の人とコンスタントに連絡を取るようになった。いわゆる”直メ”ではなく、サイト内のメール機能を使える上、住んでいるところは都道府県名のみで、ニックネームと年齢、性別だけの登録から仲良くなる。キッカケは住所が近かったり、その他登録している趣味が合ったり、年齢がお互いの希望と合ってたり。自分はどんなタイプかや、好みのタイプもプロフィールに載せられるので、そこからアプローチしていく人もいる。
私がその5人の人と話すようになったのは、相手のプロフィールを見て自分から話しかけたり、話しかけられたり。話しかけられても、仲良くなるのをお断りした人も何人かいる。単純に、楽しいお話が出来そうにないのが最初のご挨拶で予測出来てしまった時だ。そんな時は丁重に、私ではダメだと思うことを伝えてお断りする。そうやって断るのは多分、女性が多いような気がする。男性ははっきり言わず、無視したりフェードアウトだったりと、ぼやかしてしまう。
そしてそんなやりとりの中でウマが合う人は会話が続くので、日常の話をしているとふと、じゃあ今度一緒に、なんて話になる。気構えず、ごく自然に友達と会うような感じで。中には結婚への意識が高い人もいるが、それはプロフィールに項目があるので、そういう人を避けて会うことができるので、お互いのズレに困る事も少ない。
結局会ったのは3人。思ったのは、やはり文章である程度の人格って、分かるものだな、という事。メールだけしてナンボのもんだ!と思っていたし、勿論数回会っただけで人のことが全て分かるわけじゃない。けれど、危険な出会いでなく、純粋な楽しい出会いは、相手の文章をよく読んでいると、できるものなんだな、と思った。
3人とも、お付き合いには至らなかったけど、久しぶりにときめけたし、デートも結構楽しかった。なかなかこういう出会いも悪くない、と思った経験だった。
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